プロ野球のトレーナーって時期によって仕事内容に差がありますか?
時期によって仕事内容やタイムスケジュールに差があります。
- 春季キャンプ(2月〜2月下旬)
- オンシーズン(3月上旬〜10月下旬)
- オフシーズン(11月上旬〜1月)
この記事ではオンシーズンの仕事について解説します。
オンシーズンの仕事
プロ野球トレーナーのオンシーズンの仕事は配属されたカテゴリーによって異なります。
主に下記のようにカテゴリー分けされます。
- 1軍
- 1軍スケジュールに合わせて全てのゲームに帯同
- 2軍 or それ以下
- 2軍スケジュールに合わせてゲームに帯同
- 球団施設で練習している選手のサポート
- リハビリ
- 球団施設でリハビリしている選手のサポート
カテゴリー毎に仕事内容やスケジュールを解説していきます。
1軍トレーナーの仕事
1軍のトレーナーは全てのゲームに帯同します。
1軍の仕事内容
1軍に帯同するトレーナーの仕事内容を解説します。
プロ野球の1軍ではシーズン中に143試合あるため、ゲーム前後の選手対応が仕事の中心になります。
ゲーム前の仕事
ゲーム前はゲームに向けた準備のサポートや練習中の安全管理をしていきます。
- メディカル担当
- 選手のケア・トリートメント
- 選手に対するテーピング対応
- ストレングス&コンディショニング担当
- 選手のウォーミングアップ対応
- 選手のエクササイズ・ウエイトトレーニング対応
ゲーム中の仕事
ゲーム中は1人のトレーナーがベンチに入り、その他のトレーナーはリザーブ選手の準備のサポートを行います。
ゲーム後の仕事
ゲーム後はケアやトリートメント、トレーニングのサポートをしていきます。
- メディカル担当
- 選手のケア・トリートメント
- ストレングス&コンディショニング担当
- 選手のクールダウン対応
- 選手のウエイトトレーニング対応
1軍のスケジュール
1軍に帯同するトレーナーのスケジュールを解説します。
ゲームスケジュール
プロ野球では1週間に3連戦(1カード)×2回=6ゲーム組まれ、火・水・木曜日に1カード、金・土・日曜日に1カードで月曜日は休日となります。
1カードはホーム球場またはビジター球場のどちらかでの3連戦となります。
- 1週間に3連戦×2回=6試合(3連戦=1カード)
- 火・水・木曜日に1カード
- 金・土・日曜日に1カード
- 1カードはホーム球場orビジター球場での3連戦
- 月曜日は休日
トレーナーも全てのゲームに帯同するため、火曜日~日曜日は仕事となり、月曜日が休日となります。
ビジターゲーム
相手の本拠地で行われるビジターゲームでは選手・チームスタッフ全員が新幹線または飛行機にて移動します。
ビジターゲームでは相手球場または宿泊先ホテルに使用する道具を送ります。
- メディカル担当が使用する主な道具
- 折りたたみベッド×トレーナー人数
- 各種物理療法機器
- テーピング・医薬品
- ドリンクタンク・クーラーボックス
- スポーツセーフティ関連の備品
- ストレングス&コンディショニング担当が使用する主な道具
- コンディショニンググッズ
- 簡易的なウエイトトレーニンググッズ
- 各種測定機器
運搬に関しては提携している運送会社が行ってくれますが、梱包と開封はトレーナーで行います。
タイムスケジュール
1日のタイムスケジュールはデイゲームとナイターゲームやホームゲームとビジターゲームでも異なります。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
2軍トレーナーの仕事
2軍のトレーナーはゲーム参加組と練習参加組に分かれます。
2軍の仕事内容
2軍に帯同するトレーナーの仕事内容を解説します。
2軍のトレーナーはゲームに出場するゲーム参加組と2軍施設で練習する練習参加組に分かれて仕事をします。
ゲーム参加組
ゲーム参加組の仕事内容は1軍に帯同しているトレーナーと同様です。
- メディカル担当
- 選手のケア・トリートメント
- 選手に対するテーピング対応
- ストレングス&コンディショニング担当
- 選手のウォーミングアップ・クールダウン対応
- 選手のエクササイズ・ウエイトトレーニング対応
練習参加組
練習参加組の仕事内容もゲーム参加組とほぼ同じです。
ただ選手はゲームに出場しないため、ケア・トリートメントだけでなく、エクササイズ・トレーニングに時間を割くことができます。
そのため、リカバリーのためのトリートメントを実施したり、高負荷のウエイトトレーニングを実施したり、ゲーム参加組ではできないことをスケジュールを組んで実施していくことが重要です。
2軍のスケジュール
ゲームスケジュール
2軍のゲームスケジュールは1軍とほぼ同じになります。
ただし、1軍のように中止になったゲームを再度実施することは無いので追加でゲームが組まれることはありません。
- 1週間に3連戦×2回=6試合(3連戦=1カード)
- 火・水・木曜日に1カード
- 金・土・日曜日に1カード
- 1カードはホーム球場orビジター球場での3連戦
- 月曜日は休日
ビジターゲーム
相手の本拠地で行われるビジターゲームでは選手・チームスタッフは自家用車または公共交通機関にて移動します。
ビジターゲームでは相手球場または宿泊先ホテルに使用する道具を送ります。
- メディカル担当が使用する主な道具
- 折りたたみベッド×2〜3台
- 最低限の物理療法機器
- テーピング・医薬品
- ドリンクタンク・クーラーボックス
- スポーツセーフティ関連の備品
- ストレングス&コンディショニング担当が使用する主な道具
- コンディショニンググッズ
- 最低限のウエイトトレーニンググッズ
2軍では積み込める荷物の量が限られることもあるため、ゲーム参加組で使用できる道具は最低限になります。
そのため、2軍のトレーナーは最低限の道具の中で工夫してケアやトリートメント、トレーニングを行っていく必要があります。
タイムスケジュール
1日のタイムスケジュールはデイゲームとナイターゲームやホームゲームとビジターゲームでも異なります。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
リハビリトレーナーの仕事
リハビリのトレーナーは2軍施設での練習のみ参加します。
リハビリの仕事内容
リハビリを担当するトレーナーの仕事内容を解説します。
リハビリのトレーナーは2軍施設での練習のみになるので遠征はありません。
トレーナールーム・グラウンドでの仕事
リハビリを担当するトレーナーは怪我をしているリハビリ選手の対応を行います。
- トレーナールーム
- リハビリ選手のケア・トリートメント
- リハビリ選手のリハビリテーション
- グラウンド
- リハビリ選手のウォーミングアップ・クールダウン対応
- リハビリ選手のエクササイズ・ウエイトトレーニング対応
病院関連の仕事
リハビリを担当するトレーナーは怪我をしているリハビリ選手の通院や手術に帯同します。
- 通院の帯同
- 医師に経過や現状を報告
- 画像検査や診察で得られた情報を球団に報告
- 手術の帯同
- 手術を見学し、術後のリハビリプランを確認
- 手術によって得られた情報を球団に報告
リハビリのタイムスケジュール
リハビリを担当するトレーナーは2軍の練習参加組と同じタイムスケジュールになります。
特にリハビリ選手は可能な技術練習も少ないため、ケア・トリートメントやアスレチックリハビリテーションが中心になります。
練習参加組よりも練習が早く終わりますが、リハビリ選手のケア・トリートメントやカルテ記録や球団への報告などの業務を行うため、終了時間は変わりません。
まとめ
プロ野球トレーナーのオンシーズンの仕事をまとめます。
- 1軍
- 1軍スケジュールに合わせて全てのゲームに帯同
- 1週間6試合で週に1日休日
- 移動は新幹線or飛行機
- 2軍 or それ以下
- ゲーム参加組と練習参加組に分かれる
- 2軍スケジュールに合わせてゲームに帯同
- 球団施設で練習している選手のサポート
- 移動は自家用車or公共交通機関
- リハビリ
- 球団施設でリハビリしている選手のサポート
- 病院関連の仕事あり
- 遠征なし
ありがとうございました!