テーピングを使っているのですが、肌荒れしてしまいます…
テーピングによる肌荒れを回避するポイントは4つあります。
テーピングによる肌荒れを回避するためのポイントを教えてください。
この記事ではテーピングによる皮膚のトラブルを最小限にする方法を解説します。
なぜ、肌荒れ・かぶれが起きるのか?
テーピングによる肌荒れ・かぶれには主に2つの原因があります。
- 化学的ストレス
- 粘着剤によるアレルギー
- 透湿性や通気性の悪いテーピングによる細菌の繁殖
- 物理的ストレス
- テープを過度に伸張して貼付することによる皮膚への刺激
- 剥がす時に過度に角質を剥離
皮膚トラブルを回避する4つのポイント
テーピング時の皮膚トラブルを回避するために重要な4つのポイントを紹介します。
- 貼る前の準備
- 貼る時の注意点
- 剥がす時の注意点
- 剥がした後のケア
上記のポイントに注意すれば皮膚のトラブルを最小限に抑えることができます。
貼る前の準備
貼る前に実施する準備について解説します。
- 体毛の処理
- 粘着剤のパッチテスト
- 皮膚皮膜剤スプレーによる皮膚保護
体毛の処理
体毛の処理はテーピングする前に時間に余裕があれば行うようにしましょう。
体毛が濃い部分にテーピングを貼付してしまうと、テープが皮膚から浮いてしまい、剝がれやすくなったり、テーピング本来の効果が得られにくかったりする場合があります。
また、剝がす際の皮膚へのストレスが増えるので慎重に剥がす必要があります。
そのため、体毛が濃い場合は事前に剃刀やバリカンで体毛を処理してテーピングすることが望ましいと言えます。
粘着剤のパッチテスト
パッチテストはテーピングする前に時間に余裕があれば行うようにしましょう。
テープの粘着剤によるアレルギーが無いか確認することで皮膚トラブルのリスクを下げることができます。
- 使用する予定のテープを10円玉程度の大きさに切る
- テープを上腕内側(二の腕の内側)に48時間貼る
- 48時間経過したらテープを剥がす
- テープを剥がして1時間後と24時間後の皮膚の状態を確認
- 貼付中や剥がした後にアレルギー症状※があれば陽性
※かゆみ・発赤・発疹など
皮膚皮膜剤スプレーによる皮膚保護
テーピングをしたまま長時間の発汗を伴う運動を実施すると皮膚トラブルが起きるリスクが高くなります。
そのために使用するのが皮膚被膜材スプレーです。
皮膚被膜材スプレーは医療現場や介護現場で使用されている実績があります。
テーピング実施前に皮膚に噴射し、被膜を形成した上にテーピングすることで皮膚トラブルを軽減させることができます。
アンダーラップと違い、使用しても厚くならず、部位を選ばないのも良いですね。
貼る時の注意点
貼る時の注意点について解説します。
テープを貼付するときは過度に伸張しないようにする必要があります。
過度に伸張したまま貼付してしまうと、運動中にテープの両端が皮膚を引っ張り、物理的ストレスを与えてしまうからです。
使用するテープの伸張率を知り、両端3cmは伸張せずに貼るようにしましょう。
使用するテープの伸縮率を知る
伸縮性テープはそれぞれ伸縮率が決められており、それ以上は伸縮しない限界があります。
一般的なキネシオテープの伸縮率は130~140%で皮膚の伸縮率に近似させています。
貼付前に使用するテープの伸縮率を調べると良いでしょう。
両端は伸張せずに貼付する
「過度に伸張しないように貼る」とはいっても固定するためにテープを伸張して貼る場合もあります。
そんな時にはテープを余裕を持った長さに切って両端3cmは伸張せずに貼付するのがポイントです。
貼付されたテープが伸張された時に最もストレスがかかるのはテープの両端なので両端部分は余裕を持って貼付し、それ以外の部分でテーピングの強度を調整します。
要するに両端以外は伸張して貼付してOKということです。
両端を伸張せずに貼付するのは皮膚へのストレスを低減するとともにテーピングを剝がれにくくする効果もあるのでとても重要です。
剥がす時の注意点
剥がす時の注意点について解説します。
- 体毛の流れに沿って剥がす
- 皮膚からテーピングを剥がすのではなく、テーピングから皮膚を剥がす
- シャワーを浴びたり、湯船につかったりするのであればその時に剥がす
体毛は身体の中心から外側に向かって生えていることが多いです。
そのため、まずは身体の中心に近い端を優しく剥がします。
そこからテープを持ち上げてテープから皮膚を剥がすようにしていきます。
シャワーや湯船につかることがあればその際に剥がすと尚良いでしょう。
剥がした後のケア
剥がした後のケアについて解説します。
普段使用しているスキンケアクリームがある方は兼用すれば問題ないと思います。
テーピング専用のものが欲しいという方は「ドリームワインゲル」がオススメです。
肌荒れしにくいオススメのテープ4選
化学的ストレスの低い肌荒れしにくいキネシオテープを紹介します。
- Kinesio®Tex +PLUS Wave
- キネロジ®EX
- さらさキネシオロジーテープ
- キルティックテープ
紹介するキネシオテープは肌に優しいとされているテープです。
ただし、「肌に優しい!」と紹介されていても肌荒れするリスクが全くないわけではありません。
Kinesio®Tex +PLUS Wave
- Kinesio®Texシリーズの中でも肌荒れしにくいテープ
- 日本製で医療現場でも使用されている
- 固定力は普通〜若干低め
- 価格は高め
- 1cm=3.08円
- 25cm=77円
Kinesio®Texシリーズの中でも肌荒れしにくいテープです。
このテープの特徴は日本製で医療現場でも使用されるぐらい低アレルギー性というところです。
実際に子供や皮膚が敏感な方にも使用していましたが、肌荒れしにくいテープだと感じました。
固定力は他テープと比較すると若干弱く感じるので、強い固定力が求められる場合を除いて良いテープだと思います。
コストは高めですが、かぶれにくく、日本製で品質の良い元祖キネシオテーピングにこだわりのある方にオススメです。
キネロジ®EX
- JAAF(日本陸上競技連盟)のオフィシャルテープに採用
- 粘着剤が柔らかく、剥がす時の角質剥離が少ない
- スポーツ時でも安心して使用できる
- 価格は若干高め
- 1cm=2.01円
- 25cm=50.3円
キネロジ®EXはニトムズという日本の会社が作っているテープです。
日本製で品質が良く、重ね貼りに強いことからJAAF(日本陸上競技連盟)のオフィシャルテープに採用されています。
ニトムズのキネシオテープはいくつかありますが、キネロジ®EXはその中で最も肌荒れしにくいテープです。
柔らかい粘着剤を使用しており、剥がす時の角質剥離が少ないのが特徴です。
ホームページには新聞紙に貼り付けて剥がしても新聞紙を破くことなく、剥がすことができるとされています。
JAAFでも採用されているのでスポーツに従事している方でも安心して使用できるテープと言えそうです。
さらさキネシオロジーテープ
- 粘着剤の面積を最小限に押さえている
- 中国製で安価なため、コストパフォーマンスが良い
- 鍼灸院や治療院で採用されている実績あり
- 価格はやや低い
- 1cm=0.96円
- 25cm=24.1円
さらさキネシオロジーテープは中国製のテープになります。
このテープは粘着剤の面積を最小限に抑えており、かぶれにくいのが特徴です。
肌に優しい粘着剤を使用していても、肌に触れる面積が広ければ通気性が悪くなり、肌荒れにつながります。
また、日本製のテープと比較してコスパが良いので気兼ねなく張り替えることができます。
汗をかいたり、お風呂に入ったりしてテープが不衛生になったらすぐに貼り直したい方にオススメです。
また、このテープは多くの鍼灸院や治療院で採用されている実績があるため安心して使用できそうです。
キルティックテープ
- 日本製なのにコストパフォーマンスが良い
- コストダウンのため、荒削りな部分あり
- 価格は低い
- 1cm=0.7円
- 25cm=18.3円
キルティックテープは他テープの追従を許さない日本製のテープでダントツのコスパです。
コストダウンのために箱はシンプルなものが採用され、製造工程でできてしまうテープ最初の1cm程度の切れ目などはそのままになっています。
ただし、それを差し引いてもコスパはダントツと言えそうです。
また、最も大事な皮膚に触れる粘着剤も日本製を使用しており、かぶれにくくなっています。
ただし、粘着剤が全面に塗付されているので長時間貼った時の通気性は気になりますね。
全体的にやや粗削りなテープのように感じましたが日本製で他テープを圧倒するコスパは素晴らしいと思います。
まとめ
テーピングによる皮膚トラブルを最小限にする方法についてまとめます。
- 貼る前の準備
- 体毛を処理する
- パッチテストを行っておく
- 皮膚被膜材スプレーを使用する
- 貼る時の注意点
- 両端3cmは伸張せずに貼付する
- 剥がす時の注意点
- テープから皮膚を剥がすようにしていく
- 体毛に沿って剥がしていく
- シャワーや湯船に浸かった時に剥がす
- 剥がした後のケア
- スキンケアクリームを使用する
ありがとうございました!