テーピングって種類が多くてわかりにくいんですが…
確かに目的毎に様々な種類があるから整理しておきたいですね。
テーピングの種類について教えてください!
この記事ではテーピングの種類について解説します。
テーピングとは?
テーピングとは関節や筋肉を固定または誘導する目的で皮膚に巻く・貼付するテープのことを指します。
テーピング(taping)とは、スポーツ選手が負傷を予防、もしくは負傷した部位の悪化を防止するために、関節、筋肉などにテープを巻いて固定することをいう。捻挫や骨折などの際に、救急措置として施されることもある。
Wikipediaより
テーピングには大きく分けて2種類あります。
- 非伸縮性テープ
- 伸縮性テープ
文字通り、テープに伸縮性があるかどうか?の違いですね。
目的によって使い分ける必要があるので詳しく解説していきます。
非伸縮性テープ
文字通り、伸びないテーピングのことです。
メリット
- 伸びないため固定力が強い
- ハンドカット可能(手で切れる)
- テープの値段が安い
デメリット
- テープを巻くのに技術が必要
- 動きの大きい関節に巻くと緩みが生じやすい
- 皮膚への負担が大きい
白色をしたものが一般的なことから「ホワイトテープ」や「ホワイト」と呼ばれることもあります。
非伸縮性テープ:メリット&デメリット
メリット
非伸縮性テープのメリットを紹介します。
非伸縮性テープは伸縮性のあるテープよりも固定力は強くなります。
スポーツ現場で靭帯損傷や筋損傷などが起きた場合に強固に固定することができます。
また、ハンドカット可能なためハサミを使用する手間が省け、テーピングを巻く時間を短縮することができます。
時間が限られているときに「手で切れるかどうか」は重要なポイントになります。
値段も非伸縮性テープは伸縮性テープと比較して安価です。
ただし、あまりに安価な商品では使用されている「接着剤」の品質が悪く、皮膚のトラブルにつながることもありますので信頼できる製品を購入しましょう。
デメリット
次に非伸縮性テープのデメリットを紹介します。
非伸縮性テープは足関節など形が複雑な箇所に巻くにはスキルが必要になります。
テープを巻き始めて途中で少し軌道修正したいと思っても、伸縮性がないため皺が寄ってしまうのです。
また、巻いた直後はしっかりと固定されますが、伸縮性が無いため動きの大きい関節では動いているうちに緩みが生じてきます。
そのため、長時間使用する場合には巻き直したり、緩みが生じないように部分的に伸縮性テープを使用するなどの工夫が必要になります。
さらに、伸縮性がないので皮膚とテープの間で擦れたり、引っ張られたりしてしまい、皮膚のトラブルを引き起こしやすくなります。
そのため、皮膚を守るために下記のようなアンダーラップを使用することが必要になります。
伸縮性テープ
文字通り、伸びるテーピングのことです。
多くのメーカーから様々な種類のテープが商品化されています。
- ハードタイプ
- ソフトタイプ
- 自着性テープ
- キネシオテープ
種類によってメリットやデメリットが異なるので下記で詳しく説明していきます。
ハードタイプ:メリット&デメリット
メリット
- ソフトタイプと比較して固定力が高い
- 非伸縮テープと比較して巻きやすい
デメリット
- ハンドカットできないためハサミが必要になる
メリット
伸縮性テープ(ハードタイプ)のメリットを紹介します。
ハードタイプはそこそこ固定力があって比較的巻きやすいテープです。
テープに伸縮性があるため皺になりにくく、綺麗に巻きやすいのが特徴です。
ただし、ハンドカットできないため、テープを切るハサミが必要です。
ソフトタイプ:メリット&デメリット
メリット
- ハンドカットできるのでハサミが不要
- 固定力を微調整できる
- 非伸縮性テープやハードタイプと比較して巻きやすい
デメリット
- ハードタイプと比較して固定力が劣る
- 「巻く」ことはできるが「貼る」ことはできない
メリット
ソフトタイプはハンドカット可能で固定力を微調整することができるテープです。
伸縮性が高いため、テーピングの強さを微調整できます。
簡単にハンドカットできるのもいいですね。
時間が限られている時に固定力を調整して巻くときに重宝します。
デメリット
伸縮性が高い分、強固な固定をするためには多く重ねる必要があります。
足首では分厚くなりすぎてしまうとシューズが履きにくくなることもあるので注意が必要です。
そういった場合には非伸縮性テープやハードタイプの方が良いですね。
また、テープ同士が重ならないと固定できないので「巻く」ことはできますが、キネシオテープのように「貼る」ことはできません。
自着性テープ:メリット&デメリット
メリット
- ハンドカットできるのでハサミが不要
- 皮膚への負担が少ない
- 繰り返し使用できる
デメリット
- テープ同士が重ならないと固定できない
メリット
自着性テープはハンドカット可能でテープ同士は付きますが、皮膚には直接付かないようになっています。
テープに粘着剤が塗付されていないため皮膚に直接付かないのが特徴です。
他のテープで時々起きてしまう粘着剤による皮膚トラブルが起きない心配が少ないと言えます。
また、使用後に丁寧に外すことで数回であれば繰り返し使うことも可能です。
ただし、テープ同士が重ならないと固定できないので「巻く」ことはできますが、他のテープのように「貼る」ことはできません。
キネシオテープ:メリット&デメリット
メリット
- テープ同士が重ならなくても貼付できる
- 貼付のバリエーションが多彩
デメリット
- ハンドカットできないためハサミが必要
- 予め使用する長さに切り分けておく必要あり
メリット
キネシオテープはテープ同士を重ねなくても良いため、貼付のバリエーションが多彩です。
筋サポートや関節固定、関節誘導など様々な目的で使用することができます。
ただし、キネシオテープはハンドカットできないため、予め使用する長さに切り分けておく必要があります。
そのため、アクシデントなどで準備の時間が無い時は使用しにくいのが難点ですね。
キネシオテープの選び方や特徴は下記にまとめてあります。
その他:テーピング関連商品
テーピングの付属品として使用頻度の高いものを紹介します。
アンダーラップ
皮膚を保護する目的で使用します。
非伸縮性テープや伸縮性テープのハードタイプ・ソフトタイプを巻く前に下地として使用するのが一般的です。
アンダーラップはラテックスアレルギーに注意が必要です。
アンダーラップの中にはラテックス(天然ゴム)を使用している製品があります。
万が一、ラテックスアレルギーを持っている方が使用してしまうと皮膚がただれることがあるので使用を避けて下さい。
下記の製品は少し割高ではありますがラテックスフリーなのでオススメです。
皮膚被膜材スプレー
皮膚を保護する目的で使用します。
アンダーラップと同じ目的ですが、キネシオテープを筋サポートとして使用する場合はアンダーラップが使用できません。
その時に役立つのが皮膚被膜材スプレーです。
テーピングをする前に皮膚に直接噴射して被膜を作り、皮膚を保護することができます。
実際に使用してみましたが、テーピングが剥がれやすくなることはほとんど無く、スポーツの際にも十分使用可能です。
テーピングの肌荒れを防止する方法については下記の記事で詳しく解説しています。
ハサミ
- テーピングシザース
- キネシオテーピング専用ハサミ(テフロン加工)
テーピングを切るハサミはなんでもいいわけではありません。
切れ味の悪いハサミだと…
- テーピングを切る時に余計な時間がかかる
- テーピングの断面が不均一になり、剝がれやすくなる
- 切ったテープがハサミに付着して手間取る
テーピングを安全に綺麗に巻く・貼るためにはハサミも重要になってきます。
テーピングシザース
テーピングシザースは下記のようなハサミでアンダーラップ+非伸縮性テープで固定を行った後、それを外すために使用します。
下の刃先が丸くなっていて皮膚を傷つけずに使用できるのがポイントです。
キネシオテーピング専用ハサミ
テーピング専用ハサミ(テフロン加工)は下記のようなもので、主にキネシオテープを切るのに使用します。
このハサミは切れ味が良く、切ったテープが刃先に着かないところがポイントです。
テーピング用として必ず持っておきたいハサミですね。
4種類の刃の長さがあり、特に刃が210mmのNBN-210と刃が170mmのNBN-170がオススメです。
まとめ
テーピングの種類についてまとめます。
テーピングは大きく分けて2種類
- 非伸縮性テープ
- 伸縮性テープ
伸縮性テープには下記のような様々な種類のものがある
- ハードタイプ
- ソフトタイプ
- 自着性テープ
- キネシオテープ
テーピング関連商品としてアンダーラップ、皮膚被膜材スプレー、ハサミなども重要である
ありがとうございました!