プロ野球のトレーナーの仕事について知りたいです!
どんなことを知りたいですか?
仕事内容とか職場環境、年収とかを知りたいです!
この記事ではプロ野球のトレーナーの仕事について解説しますね。
仕事内容を紹介
プロ野球のトレーナーは下記のような仕事があります。
グラウンドでの仕事
- ドリンクやトレーニング・エクササイズグッズの準備
- ウォーミングアップ
- トレーニング・エクササイズ指導
- 練習中の安全管理・アクシデント対応
- ゲーム中のアクシデント対応
トレーナールームでの仕事
- 試合前後のケア・トリートメント・テーピング対応
- 練習後・試合後のリカバリー対応
その他の仕事
- ドーピング(内服薬・サプリメント)の管理
- 選手の栄養管理(体組成・アレルギー)
- 選手の通院に帯同(医師とのコミュニケーション)
1人のトレーナーが全てのことを完璧にできるわけでは無いですが、自分の専門分野以外の事を全く知らないというわけにもいきません。
専門性を生かしつつ、専門分野以外のことについても学んでいく姿勢が重要です。
専門性ごとにメディカル、リハビリテーション、ストレングス&コンディショニングの3つに分かれます。
職場環境はどうなの?
職場環境について紹介していきますね。
保有資格割合は?
所属チームの資格の割合を調べてみました。
アスレティックトレーナーの資格を持っている方が最も多いことがわかります。
ただし、アスレティックトレーナーの資格のみの方は少なく、ほとんどが医療系国家資格(鍼灸師・理学療法士・柔道整復師)とのダブルライセンスになります。
勤務日数|勤務時間は?
勤務日数は時期によって大きな差があります。
オンシーズン、オフシーズン、春季キャンプに分けて説明しますね。
勤務日数|オンシーズン
オンシーズンはゲーム(試合)のある週6日間(火~日曜日)は全員出勤が基本となります。
月曜日は休日ですが一部の選手は練習することもあるため、数名のトレーナーは出勤して選手対応をします。
長いときは2週間連続勤務なんてこともあります。
勤務日数|オフシーズン
オフシーズンは全員が毎日出勤する必要はなく、最低限の人数での仕事になるため、週2~3日勤務、勤務時間は8時間ぐらいです。
勤務日数|春季キャンプ
春季キャンプは沖縄や九州のホテルで1か月間泊まり込みの仕事になります。
3~4日に1日休日があるものの、1か月間は家に帰ることはできず家族に会えないのは辛いですね。
勤務時間
オンシーズン中の勤務時間ははっきり言って長いです。
ゲーム開始前の練習からゲーム終了後のケアやトリートメント、ウエイトトレーニングまでいれると1日12時間勤務は当たり前。
時にはそれ以上になることも…。
ただし、食事は出ますし、デイゲームとナイターゲームで時間軸が違ったりしてあっという間に1日が過ぎていきます。
人数|年齢層|男女比は?
人数
毎年入れ替わりもあって正確な人数を知ることは難しいです。
日本プロ野球トレーナー協会のホームページから抜粋しますね。
日本プロ野球トレーナー協会のホームページには下記の様なことが書かれています。
30年以上前までは各チームにトレーナーは2、3人程度でしたが、現在は多くて12人、少なくても8人は在籍しています。 ほとんどは鍼灸、マッサージ師の資格を持っています。20年ほど前から理学療法士(PT)もリハビリ担当として入団するようになりました。
日本プロ野球トレーナー協会
平均して1球団10名とすると12球団あるので…
10名×12球団=約120名
おおよそ120名がプロ野球チームのトレーナーとして従事していることがわかります。
ただし、上記の情報はそこまで新しい情報ではなさそうですし、自チームのトレーナー数は平均よりも多いので実際はもっと多くの方が従事していると思います。
参考までに「支配下選手」といわれる一軍の試合に参加できる選手は1球団70名と決められており、
70名×12球団=840名
おおよそ840名の選手がプロ野球選手として活躍しています。
プロ野球のトレーナーは支配下選手7人に対して1人の割合で在籍していることがわかります。
年齢層
年齢層は幅広いです。
年齢層としては20代後半~50代前半になります。
現場で選手対応しているのは20代後半~40代ぐらいまででそれ以上になると管理職になる方が多いです。
40代の方とも現場で働いていたことがありますが、移動も多く、身体を動かす仕事なので辛い時もあるようでした。
男女比
最近になって女性を雇う球団も出てきました!
ただ、元々男性がほとんどの職場ということもあって女性は2~3%程度だと思います。
女性用ロッカーが無い球場も多いので「女性に働きやすい職場なのか?」と聞かれるとNOです。
ただし、個人的には女性にどんどん入ってもらっても変えていってほしいと思っています。
年収は?
一番気になるとこですね。
年俸制で400万~600万ぐらいからスタートの球団が多いと思います。
「年俸÷12=月給」となるので、500万円であれば「500万÷12=約42万円」となります。
その後、年数や役職によってに応じて徐々に増えていく感じですね。
管理職になれば、推測ですが700万~800万ぐらいまでは貰えるのではないかと思います(あくまでも予想であり理想)。
また、観客動員数やチーム成績が良ければボーナスがでるとか、でないとか。
ボーナスについては球団の考え方に左右されますね。
結構もらってるように見えますが、時給に換算するとそうでも無いです。
プロ野球トレーナーは業務委託契約
プロ野球のトレーナーはほとんどが業務委託契約です。
雇用契約と業務委託契約
プロ野球のトレーナーは個人事業主で球団と業務委託契約を結んでます。
普通、会社に勤めた際の契約は雇用契約ですよね。
雇用契約と業務委託契約を比較すると下記のようになります。
労働保険がない
業務委託契約では労働保険がありません。
労働保険とは主に雇用保険と労災保険を指します。
雇用保険
雇用保険とは労働者が失業した場合に生活の安定と就職の促進のための失業等給付を行う保険制度のことです。
労災保険
労災保険とは労働者の業務が原因で怪我・病気・死亡(業務災害)した場合や通勤の途中の事故などの場合(通勤災害)に国が事業主に代わって給付を行う公的な制度のことです。
労働保険が無いということは失業しても、業務中に怪我したり、病気になったりしても何も保証されないということです。
健康保険料は全額自己負担
業務委託契約では社会保険(健康保険)は自分で加入する必要があります。
雇用契約
雇用されている場合は健康保険料を事業主と労働者が折半で負担します。
業務委託契約
個人事業主は国民健康保険に加入し、保険料は全額自己負担になります。
また、国民健康保険には扶養が無いため、妻や子供など人数が増えれば、保険料も掛け算式に増えていきます。
健康保険料は全額負担だし、家族がいる人は扶養がないのは辛いですね…。
厚生年金に加入できない
業務委託契約では厚生年金には加入できません。
基礎年金のみとなり、将来もらえる年金額が大幅に減ります。
将来のために自分で貯金しておく必要があります。
違いは他にも…
他にも有給休暇は無いですし、単年契約のため一方的な解雇もあり得ます。
また、所得税を計算して確定申告を自分で行う必要もあるのです。
普通の会社に勤めるわけではなく、個人事業主としての覚悟が必要です。
まとめ
プロ野球のトレーナの仕事に関してまとめます!
- 仕事内容は多岐にわたる
- オンシーズンは週6日、1日12時間ぐらいの勤務
- オフシーズンは週2~3日、1日8時間ぐらいの勤務
- 1球団10名前後
- 年齢層は20代後半~50代前半(女性は2~3%)
- 年収は400万~600万からスタート
- 個人事業主として業務委託契約になる
ありがとうございました!